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「弱み」の扱い方・SWOT分析 【経営改善計画書作成-8<現状把握-⑤>】

2020/07/02
 
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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

前回は、定性的現状把握のうち「強み」の見つけ方を紹介しました。

強みを見つけるポイントとして「なぜ顧客は自社にお金を払ってくれているのか」を考えることで、見つけやすくなるということでした。

今回は、「弱み」の扱い方についてのお話をします。

 

「弱み」ばっかりだけどどうしよう

リスケを考えている企業の場合、どうしても、あれもダメこれもダメと「弱み」に目がいってしまうと思います。

お金もないし、店舗も古いし、人材もいないし・・・おそらく、たくさんのダメな部分があげられ、心が折れそうになるのではないでしょうか。

 

誰と比べて「弱み」なのか

現状把握でいきなりSWOT分析をしましょうと言われても、「弱み=悪いとこ」となり、自社の粗探しに終始しかねません。

「強み」の時にもお話ししましたが、ここでも対象が変わればまた、「弱み」も変わります。

では、対象とは何でしょうか?

ここで言う対象とは、「競合」になります。御社にとってのライバルです。

販売先、狙っているターゲット顧客が競合と同じ場合に、競合と比べて何が「弱み」なのかがわかります。

 

行きつく先は「顧客」

「強み」の見つけ方も、顧客から見てどうかという視点でした。

同じように、「弱み」も顧客から見てどうかで変わってきます。顧客から見て、競合と比べて不満のある部分が弱みとなります。

ここでも、顧客を中心として考えます。なので、顧客が変われば「弱み」も変化します。

例えば、店舗が老朽化していることを弱みと思っていたけれど、顧客が味わいがある雰囲気が好きと思えば、それは「弱み」ではなく「強み」です。

「現在の顧客から見て、どのような部分で競合に劣っている」を頭に入れて弱みを見つけます。

 

致命的な「弱み」以外は必要以上にとらわれない

ここで大事なことは、「弱み」があるからと言ってすべてを直そうと思ってはいけません。

個人事業や中小企業は、何かしらの経営資源が乏しいので、すべてに対応できません。なので、弱みの対策ばかりを講じることが得策ではないのです。むしろ強みを伸ばす方が、収益を上げるには近道の場合が多いです。

なので、致命的な「弱み」以外は後回しで大丈夫です。

例えば、サービス業で接客が悪いと顧客からクレームが来ている状況は、明らかに致命的な「弱み」なので、早急に改善対策を施します。それ以外は、優先順位が後回しになります。

 

お金がない事は弱みかもしれない、が、そのためにリスケをする

リスケを考えている以上、お金がない事を弱みと捉えると思います。確かにお金があったほうが、様々な施策を行えますので、弱みと言えます。また、資金不足は致命的な弱みとも言えます。

私も、資金繰りに困る中小企業で働いていましたので、そのもどかしさを痛感しています。

お金が無ければ知恵を絞ることになりますが、それでも限界がありますし、資金はあるほうがいいに決まっています。

新規の借入を行えるのであれば、借入をしてでも経営改善を行い現状の打破を図ります。

新規の借入ができない場合は、リスケを行ってもらい、資金の出血を一次的に止め、施策を行う資金の確保をするのです。

 

「強み」と「弱み」は表裏一体

「強み」と「弱み」は表裏一体と言えます。ターゲット顧客が変わるだけで、強みにも弱みにもなることが多いです。

例えば、飲食店を営んでいて人通りが少ない立地の場合、一般的には弱みとなりますが、静かな環境で食べたい顧客や隠れ家的なお店が好きな顧客を対象とした場合には強みに変わります。

このように、マーケティング戦略により、強みにも弱みにも変わりますので、弱みに囚われ過ぎないことが大事です。

中小零細企業は限りある資源をどこに集中して投下するかが重要なので、弱みだからと言ってあきらめることはありません。

 

まとめ

「弱み」は「誰と比べて」と考えてください。

その誰は競合です。そして、競合は同じターゲット顧客にアプローチしているライバルです。同じ業種でも、対象顧客が違えば競合にはなりません。

また、中小零細企業は経営資源が乏しいので、必要以上に「弱み」に囚われる必要はありません。致命的な「弱み」以外は後回しです。

資金不足は基本的に借入を行い経営改善の施策を行います。借入ができない場合はリスケを行ってもらい、時間的猶予をもらって経営改善を図ります。

「強み」と「弱み」は表裏一体でもあるので、マーケティング戦略で弱みが強みにも変化します。

限りある経営資源をどこに投下するのかが一番いいかを考えることが、重要となります。

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末信 公平

中小企業診断士/認定経営革新等支援機関/ファイナンシャルプランニング技能士2級中小企業庁委託事業ミラサポ専門家登録/神戸商工会議所外部専門家登録/公益財団法人ひょうご産業活性化センター経営専門家登録/公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター外部相談員登録/兵庫県中小企業診断士協会・大阪中小企業診断士会会員/ NPO法人ファザーリング・ジャパン関西会員
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。
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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

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